MSTY

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のMSTYのレビュー・感想・評価

4.2
モルテン・ティルドゥムはノルウェー人の映画監督で、英語作品の監督は本作が初めてなのだそうです。

ちなみに、タイトルの「イミテーション・ゲーム(模倣ゲーム)」とは、コンピュータの思考能力を測るために行われるテストのことで、コンピュータが人間の思考にどれだけ近いか(言い換えれば、コンピュータが人間の思考をどれだけ模倣できるか)を測るというものです。「コンピュータ(計算機)」と「思考」の関係についての先駆的な研究を行ったのがアラン・チューリングであり、このテストは、彼の名前に由来する「チューリング・テスト」という呼び名でも呼ばれています。邦題のサブタイトルにある「エニグマ」は、ナチスドイツで主に使用された暗号通信機器のことです。

映画の内容は期待通りでよかったです。結構脚色されているので歴史的正確さには欠ける気がしますが、数学者による暗号解読という地味なテーマをここまで面白く見せることができたのはかなりすごいと思います。また、アラン・チューリングが同性愛をカミングアウトする場面の描き方も印象的でした。ベネディクト・カンバーバッチの演技も見事で、繊細で難しい役柄をうまく表現していました。
MSTY

MSTY