けんぼー

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のけんぼーのレビュー・感想・評価

3.8
実在した人物である、コンピューターの元となる機械を作った天才、アラン・チューリングの半生を描いた作品。

舞台は第二次世界大戦中のイギリス。
当時ナチスドイツが使用し、解読不能と言われていた「エニグマ」の解読を成し遂げたアラン・チューリングとそのチームの様子を主に描いています。「エニグマ」の解読が第二次大戦を終結させたと言われているそうです。そんだけすごいことをしたってことですね。。。

アラン・チューリングの、天才であるが故の変人っぷりと、なかなか周りに理解されないもどかしさ、心の葛藤を今人気のベネディクト・カンバーバッチが見事に演じています。

単純に、アラン・チューリングという天才のすごさを感じるだけでなく、彼のような天才や発明したものが戦争という人殺しに使われているという事実が悲しくなりました。
まあ科学技術の進化と戦争は切り離せないのですが、人を殺すために生まれた技術が、今自分たちの生活を便利にしていると思うと、なんか複雑ですね。。。。

そしてこのアランさんは天才というだけでなく、同性愛者でもあります。今では「別にいいんじゃね?」って感じですが、この当時のイギリスでは「罪」に当たるほど、現代とは価値観が違っていました。それによってアランは迫害を受けます。
生まれる時代が違ったらもっと生きやすかっただろうし、もっと色々なものを発明していたかもしれませんよね。

そんな感じで、一人の天才の偉業と影を見事に表現した作品でした。あと、キーラナイトレイが美人でした。。。