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砂上の法廷のn0701のネタバレレビュー・内容・結末

砂上の法廷(2015年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

裁判は真実と異なる事実によって創られていく。弁護は真実の追求ではなく、依頼人の利益が最優先だからだ。あくまで弁護は仕事だ。

だが、弁護そのものに私情が挟むことは別だ。彼は夫を殺した妻を庇う息子を救ったのではない。旧友の妻を寝とり、不倫しただけでなく、その友人である夫を殺害した自分自身を守ったに過ぎない。

裁判は陪審員の印象ですべてが決まると言っても過言ではない。死人に口無しなことをいいことに、息子をレイプし、妻に暴力を振るう人でなしから、やむを得ず殺害してしまったと正当化し、騙し通す。

誰も悲しむ人がいない?
いやいや、真実は全くの闇に葬り去られ、死ぬ必要ない男が命を落とす結果となった。

これが栽培員裁判の決定的な欠点だ。
心象など、真実からは程遠い。法は何を守り、事実は何を語るのか。あまりにも作為的で、人間的な猿芝居。

これが法廷なのか。
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