このレビューはネタバレを含みます
副題に「阿部定の生涯」とあるだけに、定の少女時代から犯行後の取り調べの場面、服役後(ナレーション)まで丁寧に描かれている。
しかし、「愛のコリーダ」を観た後だと、なんとも物足りない。
定がこの犯行に及ぶに至った本質的な部分の描写が生温い。
何故黒木瞳なのか?
綺麗ではあるが、エロティシズムが感じられない。思い切り脱ぐ気がないなら、何故キャスティングしたのか? 監督はそれで良かったのか?
尋常ではない情交を重ねる二人を描くのに、全く裸が見えないのはかえって不自然だ。
時々挿入されるコミカルなやり取りの場面の意味もよくわからなかった。