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ジェニーの肖像のMaoryu002のレビュー・感想・評価

ジェニーの肖像(1947年製作の映画)
3.7
1934年のニューヨーク。貧しい画家エブン・アダムス(ジョゼフ・コットン)は不思議な少女ジェニー(ジェニファー・ジョーンズ)と出会うが、彼女は会うたびに急激に成長していく。彼女に触発されてエブンは絵の才能を開花させるが、やがてジェニーは違う時代の人間で、すでに死んでいることがわかる。

古典的SFラブロマンスだが、複雑に時空を行き来するのではなく、男女の愛の奇跡を描いたファンタジーだ。
2人の人生が時空を超えて絡み合い、そこに奇跡が生まれる物語は、出演者の魅力もあってけっこう好みだった。

当時30歳近いジェニファー・ジョーンズが演じる幼いジェニーはちょっと無理があるが、美しく成長していく変化はファッションもあわせて見ごたえあった。
ちょっと不思議でエキセントリックなジェニーというキャラクターは彼女にぴったりで、「慕情」と並んでハマり役だった気がする。

また、当時にしてはかなり凝った特撮映像や、ダイナミックな嵐の場面などは、今観てもそれなりの迫力だ。
ただ、ちょっと宗教的な色合いが濃いのは気になった。
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