爆裂BOX

レッド・ウォーター/サメ地獄の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.8
アチャファラヤ川の保護区域で石油採掘の仕事をする事になったサンダース技師。その頃下流では淡水でも活動できるオオメジロザメが観光客を食い騒動を起こしていた…というストーリー。
ルー・ダイアモンド・フィリップス主演のサメ映画です。「鮫工船!プロレタリア・シャーキング・パニック!」というテレ東の予告の方が話題になりましたね。
元妻からの依頼で大企業の石油採掘の仕事をする事になったルーさん演じる主人公サンダース技師ですが、採掘作業の最中に人知れず現れた人食いザメと川底に隠された大金を回収に来たギャングと戦う事になります。
本作に登場するのは淡水でも活動できることで知られるオオメジロザメで、サメ映画ではホホジロザメに次いで題材として使われる事多いサメじゃないかな。ただ、本作のサメは序盤で観光客の水着女子襲ったり、レンジャー隊員襲ったりしますが、どちらかというと役目を終えて川に落ちたり入った登場人物を食う役回りで、出番は多いけど終盤までそれほど本筋に関わってこないので邦題の「サメ地獄」に反して影が薄い印象ですね。ただ、襲撃シーンは本物のサメとアニマトロニクス使っていて結構迫力あります。犠牲者の後ろからかぶりつく所や、主人公に後ろからかぶりついてそのまま引っ張っていく所は見応えありました。水面から飛び出して頭からかぶりつく所も迫力ありました。サメと因縁あるギャングとサメの戦いシーンは、水中にある車に隠れているギャングに車のドアにかじりついて取り去ったり結構ハラハラしました。
メインは隠された大金を回収に来た三人のギャングとの戦いですね。この三人のギャングもラッパーのクーリオが演じる血の気の多いギャングとかつて鮫と戦ったことのある冷静なまとめ役、大金を盗んで隠した張本人で、殺されるかもしれないから隙あらば仲間裏切ろうとするやつと個性的でキャラ立ってます。特にクーリオの役は嫌味キャラに挑発されて「警察に通報する」という言葉聞いてすぐさま銃取り出して主人公達脅したりと結構後先考えない行動取りますね。
ルーさん演じる主人公はかつて仕事で仲間を死なせてしまったトラウマ持っており、また防分事故が起きそうになって他の作業員とそれ止めようと春闘する所は「今度は食い止めてトラウマ克服するのか」と思いきや普通に事故起きてまた仲間死なせるという。またトラウマ背負うかと思ったらギャングとの戦いでそれどころじゃなくなりましたね。無双するようなアクションヒーロータイプじゃなくてサメに襲われて負傷したりギャングとの戦いでも負傷したり人間らしいヒーローって感じでしたね。
元妻でヒロインのクリスティ・スワンソンは後に「フライング・ジョーズ」にも出てますね。巨乳谷間サービスシーンあったりもします。終盤ではよく落下するヒロインだなという印象。
終盤の炎上するボートでの攻防などギャングとの戦いは派手な爆発シーンが三回もあったり、ファイヤースタントもあったり、ドンパチアクションや格闘アクションも力入っててアクション映画的な見応えは十分でしたね。最後のクーリオ演じるギャングの末路は爽快感ありました。
ラストのサメの退治方法は、ギャングの作った爆薬付きの矢が刺さってるから爆破オチかと思ってたので斬新に感じました。
サメ映画というよりも鮫も出てくるアクション映画として鑑賞した方が楽しめる作品だと思います。