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美女と野獣のmatchypotterのレビュー・感想・評価

美女と野獣(2014年製作の映画)
3.5
まだ、“聖なる夜”期間、イケるよね、ということで。
フランス&ドイツ版の『Beauty & the Beast』、『美女と野獣』。

前からこの作品のことは知ってたけど、全部ちゃんと観たことなくて、これを機にトライ。

“ベル”、あの“D”の名で集うプリンセスたちの中で最も深い慈愛の精神を持っていると思われる彼女の、あの、物語。

その“ベル”を演じるのが、レアセドゥ。
彼女の凛とした毅然とした佇まい。よくわからない人型の獣が住まう城での生活に恐れながらも向き合う姿勢。

ただ一方で、レアセドゥは他の出演作を観た印象として役所的にお姫様みたいにニコニコ微笑む姿をあまり観たことない気がして、そこがどうなるのかな、と気になってたら、、、。

“野獣”はヴァンサンカッセル。
この人もどちらかというと、ハードな仕事人的な役所が多い印象。だから、野獣的にはフィットしそうだけど、その勝手の姿は雄々し過ぎる気もしないでもない。

ただ、この野獣、思ってた以上にスマートでカッコいい。
別にこの姿でも人間界でモテそうな気がしないでもない。

今回のこの『美女と野獣』の物語は、2人の“真の愛”を確かめるための試練の物語、のような話ではなく、野獣、かつての王子にかかった“呪い”の背景の方にフォーカスした物語。

ベルの父親が野獣の城に迷い込む、野獣はその代償に父の命を求めるが、それをベルが身代わりになって城に戻ってくる。

この辺の大筋のあらましは“D”の方と一緒。
だけど、この物語は、2人が絆を育む話にはならない。

ベルはベルの“この城に行き着くまでの人生”があり、野獣は野獣で“この城に住まうまでの人生”がある。

そこに着目し、そこを色濃く描く。
何なら、城に来たことで“色々見える”ようになったベル本人が、野獣の過去を調査したり、その呪いの背景や理由に迫り、その呪いに直に働きかけにいくような物語。

そして、逆に呪いに対して働きかけたことで、寝た子を起こしている、ような、、、。

でも、そんな時に、ベル側の家の背景に忍び寄るヤツらがちょうどこの城にやってきて、結果的にコイツらが、、、。

この騒動に巻き込まれ、彼が野獣となった呪いの真相、顛末を知るという要素がここに加わる。

ここで描かれる、その王子側の経緯と顛末、ちょっと意外、というとアレだけど。
たぶん、この過去の呪いの馴れ初めとベルとの“真実の愛”との関係性というか因果関係、、、この辺が、評点が思いのほか低い要因なのかな。

ただ意外とすごいスケールのCGアクションがあるので、これは映画館とかで観たらちょっとアトラクション的に圧倒されたかも知れない。

そして、レアセドゥ、やっぱり色気はただ事ではなかった。
この監督、レアセドゥ好き過ぎて、“その姿勢”、させ過ぎ。

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