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白蛇:縁起のmatchypotterのレビュー・感想・評価

白蛇:縁起(2019年製作の映画)
4.1
中国のアニメ、再び。
ここ最近の中国アニメーションの火付け役的なイメージがあるこの作品、やっと。

声優はSnowManの佐久間大介で、だから主題歌もSnowManなのか。

日本最古の長編アニメーション作品『白蛇伝』が題材。それももともと中国の伝承がルーツだけど、とても中国らしいテイストの歴史ファンタジーアクション。ロマンを感じる。

妖術、蛇、不老不死、、、。
記憶喪失、アドベンチャー、魑魅魍魎、妖術バトル、運命、ラブロマンス。

色んな要素がバランス良く噛み合わさっていて、ここでしか観れない世界観を作り出している。

フルCGアニメーションで美しい自然や陰陽を描き、中国らしい術式と壮大な世界観。

国を納める国師が蛇狩りを行っている晩唐の時代。
美しい女性の蛇の妖怪“白”がその国師の打倒を目指すが反撃に遭い、手負の状態で記憶喪失になる。

その彼女を救った蛇狩りの村落で生きる“蛇嫌いな”青年の“宣”。

“白”と“宣”って。
これ、性別が逆だけど、この名前や造形含め『千と千尋の〜』に通じる何かを感じる。

自分達を捕縛し蛇の不思議な力を手に入れ、不老不死に固執する国師に立ち向かっていくキャラクターたちの勇敢さ、、、わかりやすくとてもアツい物語。

この蛇の親玉“師匠”、これ、“オールフォーワン”っぽいな。

好奇心旺盛で勉強熱心だけどお人好しで楽観的思想の“宣”。
途中で記憶喪失で混乱もありながら、“宣”と共に自分の使命を全うしようとする儚いけど芯が強い蛇の妖怪“白”。

本来は敵対しあっていて、こんな形で交わることのない2人の宿命。
決して諦めない2人の勇気と愛が手繰り寄せる運命と絆。

人も妖怪も。時を経ても。人間と妖怪だからこそ紡ぎ出せる愛の形もある。

まさに王道。
こうやって昔話や民話、伝承が、そのルーツの世界観のままにCGアニメで蘇るって意外とロマンがある。

日本でも、『古事記』の中の話とか、桃太郎とか一寸法師とか。
今一度ちゃんと大人も観れるCGアニメにしてみたらこういう面白さもある気がする。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
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