はま

白い沈黙のはまのレビュー・感想・評価

白い沈黙(2014年製作の映画)
3.8
怖い。真っ白な雪景色の美しさの見え方が全然違ってくる。ほんとに怖かったけど、こういうの私大好きです。評価は低いみたいだけど…。

幼い娘を誘拐された両親と、その娘の行方を追い続ける2人の刑事の物語。
序盤は確かに意味が分からない。なぜなら時系列がぐっちゃぐちゃだから。その序盤で置いていかれてしまったら多分最後まで乗り切れないかもしれないけど、中盤からは前のめりで見てしまうほどの入れ込みよう。静かなのがほんとに怖くなってくる。

意図しての時系列の演出で言うとイニャリトゥ監督の『21グラム』を思い出しました。繋がりが分からないからこそ理解しようとして余計に集中する前半と、それらが繋がってきて多くの驚きと発見がある後半。確かに今作はその繋がりの部分に甘さは沢山あるものの、そうさせるには十分なスリリングさがあったと思います。

ライアン・レイノルズ演じる父親の危なっかしさが良い!
娘への愛情ゆえに警察に全てを委ねず自ら追い続ける執念が上手い具合にスパイスになってて、個人的には「頑張れお父さん!」ってなった。応援的な意味でも、「そこは抑えて!」みたいな意味でも。
とにかくメインキャラたちの思考に不自然さがなくて腑に落ちる感情のやりとりたちでした。警察の冷静さも、両親の取り乱し方も。

あえて言うなら犯人側の物足りなさなのかもしれない。役者の不気味な演技は素晴らしくて、そこで全てを察する感じはあるけど、語らせ足りないのかも。私は十分キモイと思ったので別に良いです←

ちょうど今朝『クリミナルマインド』の誘拐の話見たから余計グッとくるものがあったわ…
はま

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