前回『T-34』を観てロシアの圧巻の戦車バトルを観て1人で盛り上がったので、今度はアメリカ軍の戦車いきましょう、と。
『フューリー』。1945年4月。
いよいよドイツに上陸して本丸の本土で作戦開始。
アメリカ軍の戦車M4A3E8シャーマン、「フューリー号」。
ブラピが演じるのは歴戦の戦車兵、通称“ウォーダディ”軍曹。カッコいいわ、ブラピ。
他にも射撃手は通称“バイブル”こと、シャイラブーフや、操縦士はマイケルペーニャと、結構好きな俳優が1輌の戦車に、まったく仲良くない腐れ縁のような猛者どもが集まって家族のように集って動いてるのがとても豪華な映像。
この猛者達は「Dデイ」も経験してる、と。
調べたら「Dデイ」って1944年6月の「オーヴァーロード作戦」のことを言うらしいがその一端がノルマンディ上陸作戦。
つまり、彼らは『プライベートライアン』のタイミングでも同地区で戦ってた、と。繋がった。
そこに1人、放り込まれる新兵ノーマン。
ローガンラーマン。どっかで観たことあると思ったら『パーシージャクソン』の彼。
彼、なかなか良い。最初のひ弱な新兵卒から、彼らと共に過ごすことで戦う闘志が芽生えて、仲間と生き抜くために精神的に戦争に足を踏み入れていく感じがとても良く伝わってきた。
対するドイツ軍の戦車タイガー。
その絶大な破壊力と装甲から最強の呼び声が高い圧倒的な重量級の戦車。
実際も装甲が厚すぎて、重過ぎて長距離走行が負荷が高過ぎて走れないとか、作るのに金がかかり過ぎて他国の戦車に比べて生産台数が少ないとか、欠点も多い。
しかしながら、“ウォーダディ”隊の4輌のM4A3E8シャーマン対タイガー1輌の戦いは壮絶。タイガー、強過ぎる。圧倒的なヘビー級、重鎮感がスゴい。
初めて観た時は少し話の流れも重々しかった印象があったが、改めて観ると、最近戦争映画ばかり観て『T-34』を観たばかりのせいか、これはこれでなかなか戦争の生々しさと、戦車特有の戦い方を活かした見せ場があり、戦争の激しさと切なさが入り混じってる。
“ウォーダディ”とその仲間たちの志と生き様、ノーマン新兵卒の成長という人間模様と共に、濃厚な戦車アクションが両立してた。
戦争とは何たるか、課せられた命令や使命感、そこに投げ出す命や葛藤などの複雑な感情を描きながら、いざ肝を据えてプロフェッショナルに戦車を動かし、屈せず戦う男達の熱さもある作品。