ミミック

0.5ミリのミミックのレビュー・感想・評価

0.5ミリ(2014年製作の映画)
3.5
無縁社会、老老介護などの問題を含み、人と人の心が触れる距離をはかる作品。
なかなか強烈な先制パンチをかまして良いつかみ。
三時間も安藤サクラの芝居が堪能できて至福。あれだな、彼女受けの芝居が無茶苦茶上手い。
竜じい、アホの坂田、津川雅彦などのお爺ちゃんを手玉にとるのだけど、毎回相手によってアプローチを変えているのが凄い。
スーパーでかかるBGMで生活感が出る。
映画館で見た映画が父の奥田瑛二監督の『少女』というくすぐり。
だんだん強くなっていく敵キャラを攻略していく一種のRPGみたいに見えてくる。ラスボスに柄本明を持ってきて、ここ一番の生々しいやり取りが見れた。
冒頭の家族のエピソードを最後のシークエンスに繋げているが、三時間前のことでおぼろげだったのでもったいない。
これっていうはっきりした事は提示されないが、ラストの安藤サクラは様々な出来事を経て生きる目的を見つけたような表情がとても美しかった。
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