きしん

アメリカン・スナイパーのきしんのレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
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話の真偽とか内容的に立場の違いなんかもあるので点数は割愛

少年がRPGを拾うシーンは思わず手を握りしめてしまった
あれはなかなかの緊張感…

前後の背景なんかを調べていくと「帰ってきたからハッピーエンド」ではないのが戦争ということを痛感させられる

もちろん戦死してしまった人や、ライアンのように生還しても亡くなってしまった人もそうだが、
身体を失ってしまった人、心を失ってしまった人、
帰還兵が社会復帰できずにいること、
それに社会が無関心でいることをカイル本人も嘆いていたという

どっちかって言うと弟さんや奥さん目線で観ていたが
戦争は兵士本人だけでなくその家族まで壊してしまうのは皮肉すぎる
家族を守るために出兵したのに…

ちなみにカイルもだけど弟さんもPTSDで除隊したとか
得手不得手とか向いてる向いてないとかも考えちゃうね
実際はどうかわかんないけど、映像を観る限りでは弟さんのプレッシャーとかストレスはすごかったろうな…
兄貴は英雄だし、父親は羊は育ててねぇって言うし、入隊に本人の意思はどれだけ伴っていたんだろうか

そして最後は同じPTSDに苦しむ青年に射殺されてしまう皮肉さ…
一応、最後のシーン以降も撮影はしたらしいけど、色々配慮してカットされたとか
当時は報道もされまくってたから皆まで言わずともってのもあったんだろうか

自身も当時の裁判の話なんかは海外ニュースで見聞きしていたけど8年も経つと忘れているもんだな…
そういやそんなことあったなって自分の中で風化していっている
ついヒットとか興収とかってなっちゃうけど、映画として遺すことってそうじゃないよなとか思ったりもした
まあバリバリのエンタメ映画も好きなんだけどね
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