Clara

いつか行くべき時が来るのClaraのレビュー・感想・評価

いつか行くべき時が来る(2012年製作の映画)
3.2
途方もない悲しみを抱えた30歳のアウグスタは、新たに生きる意味を求めてブラジルへ向かう。
母の友人である修道女が行うアマゾンでの布教活動に同行したり、都市スラム街で生活をして過ごす。
その中で、現地の人々との交流などが、少しずつ自分を取り戻すきっかけになる。
しかし、スラム街で親しくなった人の子どもが、突然亡くなってしまう。
それを機に、彼女はまた苦しむようになり、1人孤島で過ごすようになるが、親しくなった人が物資を提供しに来てくれたり、遊びに来た子どもと触れあうことで、また1歩進みだす。

アマゾンの厳かな自然を堪能できる、美しい映像。
ブラジルが抱える貧困や人身売買などの問題を見てとれる作品を、日本で目にする機会は少ないから、貴重な1本かと。

主人公が抱える悲しみの真実や、スラム街での赤ん坊行方不明事件の真相など、検討はつくが、本当のところはどうなの?と謎が残る点がチラホラ。
観る側に解釈を託しているのだろう。

病院でのブラジル式の祈りの言葉が素敵だった。
生かされていることに深く感謝するような祈りで。
Clara

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