ある一つの間違った行動で相手を失望させてしまうその一瞬を切り取ったという点で偉大だと思います。張子の虎だった自分という存在。そして、部屋の外で泣きじゃくる男。気持ちは痛いほどわかりました。ヒゲの男が、ベッドで恋人に言われた一言を気にしだしたら、しつこくて、相手がもういいから早く寝ようと言われるとことか。誰もが小心者。
ただし、価値観を押し付けているという点で奥さんもかなり視野狭窄になってる。雪山で、奥さんを救出？に行くのもなんだか夫婦同士の演出のようで。最後のシーンは、やっぱり奥さんの行動が正しいようで、ヒステリーにも見えるし、あのヘアピンはああいう風にしか曲がれないんじゃないかと思うと、安全運転なわけで。自由に生きている女の人だけが残ってバスで去って行くのも意味深でした。
