このレビューはネタバレを含みます
面白い、といえば、面白かったです。
しかし、ラストの裏切られ感がすごく、評価としては微妙!でした。ある意味この衝撃のラスト具合は「パラサイト」どころじゃないくらいw
冒頭、ハジョンウ演じるアナウンサー・ヨンファの元に、テロリストから爆破予告があり、イタズラと思ったら本当に橋が爆破されてしまう。
スクープを狙うヨンファが犯人と公開生放送で交渉する!ってお話ですね。
放送室の中という密室が舞台なのに、少しずつ動機が明らかになる犯人とのやりとり、ヨンファとTV局幹部とテロ対策本部の攻防、緊迫感あって惹きつけられました!
ヨンファが真面目なアナウンサーでは無く、出世のため元妻のスクープを横取りしたり、賄賂受けたり、腹黒だったことが明かされます。
犯人は、政府の見栄のために無理な工事で犠牲になった被害者が、政府の謝罪を求めて爆破し、市民を殺したいわけじゃなかったことも判明します。
これはですね、犯人に共感し、改心したヨンファがTV局幹部の意向に逆らって、犯人と協力して市民の命を犠牲にしようとした政府を報道で暴く!という展開を期待して見てしまう構造です。
普通のサスペンスならそうなのに、何故あんなラストに⁉︎ 政府への抗議映画?もしくは衝撃ラスト狙い?
「パラサイト」ならわかります。映画全体に漂う不穏な空気。ラストに嫌なことは起こるであろうし、ハッピーエンドになったら変な話だしw
でもこの映画、主人公は腹黒だったのに、市民を救わなきゃと、勇気を出して良心を呼び起こしTV局幹部を裏切って賭けに出たわけで、普通に考えてヒーローにならないとダメなやつだと思うのですが。
途中まで普通のサスペンス映画だと思って楽しく見てたので、ラストの展開が全く納得出来ず、不満が残りました。ラストの手前まで、ノワール感とかも無い、不穏な感じもない普通の良く出来たサスペンスアクション風なので、裏切られた感がすごいw
一般的なハリウッドアクションのお約束に私が囚われているだけ、なんですかねw