ずっと観たかった作品。アップリンククラウドのMOVIOLA配信にこの『郊遊』が入っていたのでラッキー♪と思い購入。でも観始めて3分で再生を止めました。タイトルバックがあまりにもカッコ良すぎて。これはスクリーンで観とかなあかんと思い《台湾巨匠傑作選》へ。なんとか劇場で観ることが出来ました。K’s cinemaありがとー！
前置きが長くなりましたが、やっぱり本編も好みでした！！洗練された構図、台詞が無くても滲み出る心情、圧巻の長回し、水を用いたメタファー。壁の黒黴は放出されない湿気が齎した心の闇。映像で全てを語る蔡明亮は比類なきアーチストと言っても過言では無いはず。
ひとつ思ったのは、この作品は『愛情萬斎』のセルフオマージュなのでは、ということ。初期作品が新築マンションに始まり、引退作（当時）が廃墟で終わるのは意図的に感じるし、落涙シーンは『愛情萬斎』の号泣シーンを思い出させる。初期の頃から蔡監督を追っていた人にとっては結構感慨深かったんじゃないかと思う。
そして蔡監督が新作『日子』をリリース。今回の東京フィルメックスで特別招待作品として上映していたのは見逃しちゃったけど、またいつか劇場公開されると思うので楽しみに待ちたいと思います。
