にこ

めぐり逢わせのお弁当のにこのレビュー・感想・評価

めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)
3.8
歌って踊らないインド映画。
こんな静かなインド映画もいいなぁ。
普段見るアメリカ文化やヨーロッパの風景などとは違う、見慣れない風景文化を眺めるのが新鮮で発見と驚きがあって、インド映画楽しいです。
ストーリーも、インドのお弁当配達文化がとてもいきていて、これはインドでしかとれないな、と思う。

夫のために作ったお弁当が、弁当配達人の手違いで見知らぬ男のもとに届いてしまっていた。
夫婦仲が良くなかった妻のイラはとびきりの4段弁当を作り、夫婦仲がまた良くなればと期待していた。
きれいに全て食べられたお弁当箱が返ってきて喜ぶが、夫の態度は何も変わらない。
不振に思い、お弁当箱の中に手紙を忍ばせてみると、夫ではない男に届いていることがわかる。
すぐに配達が間違ってるよ、とは言わず、お弁当と手紙のやりとりは続いていく。
顔も合わせたことのない二人だが、逆に悩みを打ち明けられ、心の拠り所になっていき、恋心が芽生えていく、という話。
ユーガットメールのインド版ですな。
でもメールではなくお手紙。それもとびきり美味しいお弁当付き。

ストーリーも二人の明るいメロドラマではなく、しっとり寂しげな、いい映画でした。
出てくるキャラクターもよくて、終始顔出しなしの上の階に住んでるおばちゃんとか、大好きです笑

そのあとは……そのときわかること

そんな人生の歩み方もいいかもしれないね。
間違えた電車でも、正しい場所につくのなら、それで。
むしろ正しい場所であったと思いたいよね、イラ。
にこ

にこ