ちろる

レゴ(R)ニンジャゴー ザ・ムービーのちろるのレビュー・感想・評価

3.4
LEGO(R)の人気テレビアニメシリーズニンジャゴーの劇場版。若くて正義感あふれる忍者ロイドが、師匠であるウー先生の指導のもと、仲間たちと力を合わせてニンジャゴーシティの平和を守るために立ち上がる姿を描く。

最初の最初にジャッキー・チェン。
香港映画風味でありながらなぜニンジャ??
忍者って日本のものなのになんだ??と始まりから多少の違和感を感じつつもまぁこれもハリウッドのご愛嬌なのか?
前作、前々作と非常に良くできていたため、比べてしまうとどうしても見劣りしてしまうのが本作。

LEGOザムービーはとにかく勢いがあって、コミカルさに長けていたし、バットマンはさらにアクション有りの、パロディーも満載でかなり笑ったのだが、今回はギャグが一本調子の演出に段々疲れて来てしまう。ドラマシリーズのように30分そこらでやるのにはいいが、映画作品にしたときは色々とメリハリをつけて欲しい気がしてしまった。

物語では主人公ロイドが悪の帝王ガーマドンの息子であり、
そのことを、本人だけでなく街中の誰もが知っているのはちょっと面白い。
普通こういうのって住民に知られないよう必死に隠して生活するものなのに、すでに悪の帝王の息子だと知られてるから皆に避けられるし学校でもいじめられる。
こういうちょっとずれた設定にするセンスはまさしくここLEGOシリーズらしいのだがこの斬新な設定を生かしきれなかった。
そもそもロイド以外のニンジャゴーの他5人のニンジャのキャラクターが印象が薄く、レンジャーものとしては致命的である。
せっかく6人のレンジャー、ウー先生、ガーマドンそしてロイドのママという、さまざまな立場の登場人物があるのだから色々遊ばせてもよかったのになぁー。

父と子の絆を描くことは決して悪くないのですが、前作のバッドマンでは「たとえ血が繋がっていなくてもファミリーになれる」という家族におけるダイバーシティの考えを意識したものにしてるのに、また古典的解釈に戻ってしまってるというのが残念。
もしかしてドラマシリーズを観ていたらもっと楽しめたのかもしれないけれど生憎、映画からgoしてしまったのでドラマシリーズ観ることはなさげです。
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