緑青

サスペクト 哀しき容疑者の緑青のレビュー・感想・評価

サスペクト 哀しき容疑者(2013年製作の映画)
3.9
スパイものだってどうしてだれも教えてくれなかったの……めちゃくちゃ刺さった……。
コン・ユ、「演技がうまい」という言葉すら不自然なほど存在で全てを説明していた。スタイルの良さを活かし切ってありあまる芝居の力。台詞が3頁くらいしかなかったのではと思うレベルで寡黙なキャラクターなのに、その少ない台詞を凄い完成度で発してる(言語がわからないのにどういうテンションや感情なのかがスッと入ってくる心地がする、ダークナイトのヒースレジャーみたいな)し、台詞が一切無くても立って歩くだけで完成していた。このひとの話す韓国語は、わたしには意味が聞こえないのに本当にかっこよくきこえる。「見るな 情が移る」は「ホントにそれな」と真顔で思った。メタ台詞じゃん。ほんとわかるよ。
あとこの映画の特筆点はカーチェイスです。執念で逃げることを体現したかのような逃走劇。感服した。本当に素晴らしい。
韓国映画における「北」との関係性に驚かされた映画でもあります。そういう感じなのか、と衝撃でした。もっと観たい。
緑青

緑青