百円の恋のネのネタバレレビュー・内容・結末

引きこもりだった一子は妹と喧嘩になり家を出される。始めたコンビニアルバイトの店員はクズばっかり。通りかかるボクシングジムの、気になっている男となんとなく一緒に住むようになり、影響を受けてボクシングを始めるがあっさり捨てられる。捨てられた怒りを全てボクシングに注ぎ、プロボクサー試験に合格した一子は、運良く試合ができることになる。しかしボロ負けしてしまう。外に出ると男が待ち受けており、ご飯に行こうと誘う。

弛んだ身体で引きこもっている、張りのない姿から、ボクシングで絞り、引き締まった肉体と精神を手に入れていく安藤サクラの姿が美しかった。
こんなに変わろうと頑張っても試合には負けてしまい、自分は男の優しさにまた甘えてしまう。努力して努力して努力しても、映画みたいに何もかもが明るい方向へ進むわけじゃない。そんな、こちらの世界と限りなく地続きに近い映画だった。