「霊なのに霊らしくない」っていう設定が「あたりまえにいる存在が突如消えてしまうかもしれない」という恐怖心を一層掻き立て、のどかな画も多い中で終始緊張感がまとわりついていた。
もう本当の終わりかもしれないという刹那。
細々と仕事をし、飯を作り、銭湯に寄って「は〜気持ちよかったね〜」と大切な人と肩を並べて歩く。たったそれだけで幸福なのに。
だからこそ、蒼井優のセリフとクローズアップには息が詰まるほどギョッとさせられるのだ。
夫婦のちょっとした会話がヤケにリアルで「あぁ〜そういうこと言ってつい怒らせちゃうよなぁ。わかるわかる。」と五万回くらい頷いてたら首が痛くなってしまった。
夫婦間の会話は「地雷を踏んだらサヨウナラ」だ。
(@立川シネマシティ/2015.10.7)