あきしげ

ジャングル・ブックのあきしげのレビュー・感想・評価

ジャングル・ブック(2015年製作の映画)
3.5
本物のジャングルに迫った映像技術の進歩。

良かった点。

・映像技術の進歩を体感できる
・主演ニール・セティの演技
・まさにディズニー映画
・吹き替えが良い

悪かった点。

・シア・カーンに悪を押しつけすぎ
・少しばかり主人公補正が強い

ノーベル文学賞のラドヤード・キップリングの小説。
1994年にジェイソン・リー・スコットを主演に実写映画化している。
どうしても『ジャングル・ジョージ』と混同してしまう。
あるいは同時期に上映していた『ターザン』と混同する人もいる。

ちなみに原作の方では、
『ジャングル・ブック』が1894年。
『ターザン』が1912年。
という事で『ジャングル・ブック』が先である。
ただ、実写映像では圧倒的に『ターザン』が多い。
これは原作者が懸命に奔走した結果の違い。

生身で唯一出ているモーグリ。
本作が初の主演となるニール・セティ。
ほぼ一人だけで演技している。
そう考えるとスゴイと思う。
そこにキャラクターがいるような自然な演技だった。

そして、本作は映像技術の進歩を感じさせる。
土台となる動物たちの造形が素晴らしい。
まるで本物のようなCGが最大の魅力だ。
加えて、人間のような表情が再現されている。

普通に考えれば、しゃべる動物はおかしい。
でも、それを受け入れてしまえば問題なし。
素直に本作を楽しめるようになっています。

ストーリーはディズニー映画らしい展開。
当然のようにグロテスクなシーンはない。
ただ、最後の方は主人公補正が強くなる。
都合のいい構成は仕方ないだろうと思う。

あとは物語の都合上、どうしても悪役が一つのキャラクターに集約されている。
それが主人公とは違う立場を現しているのかもしれないが。

本作は新たな時代を予感させる作品。
いよいよ生身の俳優も必要なくなる時代がやってくるのだろうか。
あきしげ

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