これは、とんでもなく罪作りな映画です！
一見、ファッション通販サイトの経営者としてがんばるジュールス(アン・ハサウェイ)が主役で、そこに現れたシニアインターンのベン(ロバート・デ・ニーロ)との心温まる関係性を描いた、女性が共感できるハートフルコメディに見せかけていますが…。
全然、違う！改変された邦題"マイ・インターン"の誘導なんかに惑わされちゃダメです！
観賞された皆さん、思い返してみて下さい。この映画、誰の目線で語られていて、しかも、誰にとって最も都合の良い展開でしたでしょうか？
そう。原題の"ザ・インターン"の指し示す通り、主役はベン(ロバート・デ・ニーロ)。現実の話ではなく、全てがあの中年男の妄想ではないでしょうか？"もしも○○だったら"って話です。
この映画では、もしも中年の俺がイケてる若くて綺麗で可愛くてスタイル抜群の女性と仲良くなれたら。という感じでしょうか？
そう仮定すると、なんと全部がしっくり来ることか。それに気付き、俺は戦慄しつつも、この映画の全てに合点がいきました。
そりゃ、中年になってからジュールス(アン・ハサウェイ)みたいな、夢の様に素敵な女性と出会えて仲良くなれた上にさ、周りのみんなからも信頼されてって…最高だよな、夢だよな！
ただ、中年男の妄想として、一点だけ許せるというか、可愛いなと思った点があります。それは、ジュールス(アン・ハサウェイ)との関係を、恋愛までは発展させなかったこと。そこまでやられたら、もう許せなかったかも…。いや、いっそのこと中年男の妄想としては、そこまでやりきった方が清々しかったかな？
女性向けなんかじゃない。中年男こそ観るべき映画です！夢がいっぱい詰まってるよ！！
以上、俺の個人的な観方なので、作品のファンの方、怒らないでくださいね。
