ずっと見たいと思っていた作品。
学生時代は同じような境遇の同年代の人が交友関係のほとんどを占めるけれど、ひとたび社会に出れば生きてきた世界や年齢が違う人と関わる機会の方が遥かに多くなる。どうだから偉いとか偉くないとか実は関係なくて、お互いに学べるところはあるし、拒絶しなければ分かり合うことも、もっと言えば友達になることだってあり得るんだと思わせてくれる。
きちんと手入れされたスーツを着て髭を毎日剃り、古きを大事にしつつ新しいものを受けいれる、まさに紳士と呼ぶべき70歳の彼はかっこよくも可愛くもあり、理想的な歳の取り方だと感じた。また、いつでも前向きに誇りを持って働く姿に単純に勇気づけられた。「仕事」は社会的な体裁とかお金を稼ぐとかの範疇を越えた力を持ってるのだと感じた。
頭ではそんなもの(年齢)にあまり意味はないと理解しつつも、年齢で人を区別してしまう傾向は自分にもあるので、もっとフラットに人のことを見れるようになりたいと思った。いつか私も何かあったら頼れる人生の先輩兼友達を作れたらいいなと思うし、誰かのそんな存在にもなれたらと思う。
