アキラナウェイ

タミー Tammyのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

タミー Tammy(2014年製作の映画)
3.0
大好きなメリッサ・マッカーシー主演ではあるものの、評価はちょっと低めで。

スーザン・サランドン、キャシー・ベイツ、アリソン・ジャネイ、トニ・コレットという、圧ッ倒的強度を誇る女優陣を揃えているのに!!おまけに最後にちょろっとダン・エイクロイドまで出て来るのに!!

何故か面白くなーい!!
理由は後ほど。

職場であるファストフード店に遅刻し、クビになったタミー(メリッサ・マッカーシー)は、そのまま帰宅した際に、夫の不倫現場に遭遇してしまう。ヤケクソになったタミーは、そのまま徒歩圏内にある実家に転がり込み、街を出て行く事を決意する。車もお金もないタミーは、スポンサーとして名乗り出た祖母パール(スーザン・サランドン)を連れ、一路ナイアガラの滝を目指す。

メリッサ・マッカーシーが主演のコメディ映画の殆どは、大抵主人公は自堕落な暮らしぶりで、口が悪く、中指立てがちなのが定番。本作のタミーもお約束のそんなキャラ。

冒頭で早速車で鹿を轢いて遅刻して、クビを宣告された店長に対して、中指だけじゃ物足りず、人差し指と薬指添えて三本指を立てる程に、メリッサは今回も絶好調。

メリッサ・マッカーシーが主演のコメディ映画のお約束はまだある。下ネタだ。マシンガントークが自慢のその口から止めどなく下ネタを吐き散らし、豊満なボデーも駆使して笑いへと昇華させるのが定番。

しかし、本作が面白くないのは、その下ネタをあろう事か大女優スーザン・サランドンにやらせちゃったからじゃないかと睨んでいる。

旅の道中、バーで知り合った父子と意気投合した彼女達。通常なら、タミーを主軸にしたラブコメ展開に持って行く所だが、何故か祖母パールの方がノリノリで、そのままカーセッ◯スに雪崩れ込み、果てはモーテルでタミーは締め出しを食らう羽目に。

おいおい。スーザン・サランドンに何をやらせてんだ。

祖母と孫とが旅の道中で絆を深めるロードムービー的な良さも勿論あるが、下ネタ連発のパールがタミーの見せ場を奪ってしまう格好になり、かつ、そんな性欲旺盛なお婆ちゃまを観たかった訳じゃないコチラは困惑するばかり。

ジャケ写にあるファストフード店へ強盗に入るシークエンスもそれなりに面白いし、ラストのナイアガラの滝も素敵なんだけど、ドラマに振り切るにしてはスーザン・サランドンが下品過ぎるし、コメディに振り切るにしてもスーザン・サランドンでは弱過ぎる。そこはやっぱりメリッサ・マッカーシーを使わないと。

要はボケとツッコミの配置が逆になってしまった漫才を観ている様。

破天荒な祖母のお世話ばかりに翻弄されるメリッサ・マッカーシーでは、いつもの面白さが霞んでしまう。

祖父と孫という設定で、同じく下品な「ダーティ・グランパ」を思い出した。