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くちびるに歌をのchakoのレビュー・感想・評価

くちびるに歌を(2015年製作の映画)
4.0
久しぶりに邦画を映画館で観たけど、ぼろぼろと泣きました。

かつて自分にもあった15歳の自分が懐かしくもなり、今の自分は15歳の自分が思い描いていた自分になれているだろうか。思い描いていた自分でなくとも、あの頃の自分に恥ずかしくない自分でいるだろうか。と考えさせられました。

三木監督の映しだす透明感溢れる映像に、ガッキー演じる孤独なピアニストを始め、幼い頃に母を亡くし父は女の人と出て行ったという女の子部員や、自閉症の兄を持つ男の子部員など2時間弱の時間の中で登場人物それぞれの心理描写が丁寧に描かれています。
中でも自閉症の兄を持つ男の子、桑原君の生きる意味については感動的でした。
15歳の時の私なんて何も考えてなかったし、せいぜい考えてた事と言えば今日のお弁当のおかずの事とか、好きな子の事、部活の事、当時は嫌いだったピアノのレッスンの事くらいしか考えてなかったと思います(笑)

そして物語のクライマックスであろう合唱コンクールで手紙を歌うシーンでは、手紙の歌詞を噛み締めるともう涙が止まりませんでした。

私は映画館で観る時はいくら感動して泣きまくってても、クライマックスが過ぎてそろそろ終わりそうになると顔だけ帰り支度(涙止めて明るいところに出ても大丈夫なように)を始めるんですが(笑)、合唱コンの手紙のシーンが終わってからまたまさかの感動シーンがあり、もうやめてください・・と思いながらも号泣。
でも私以外に観客がおじいちゃんお一人しかいなくて、おじいちゃんもむせる程泣いてらっしゃったみたいなので私も気にせず泣かせてもらいました。単に風邪かお年でむせてただけかもしれないけど・・・

長崎、五島列島の自然も素敵で日本の離島巡りが好きなので行ってみたくなりました。
緑いっぱいの草原のような場所でガッキー指導の元、みんなで練習するシーンなんてお茶のCMかと思うくらい綺麗!ガッキーだけに画になるし。

私は未鑑賞ですが、同じような部活青春映画で「幕が上がる」が上映されてるからか、あまり人気がないみたいですがこちらもオススメです!
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