ランボーでありたい

アナベル 死霊館の人形のランボーでありたいのネタバレレビュー・内容・結末

アナベル 死霊館の人形(2014年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

「死霊館」(実話をベースに、実在する超常現象研究家ウォーレン夫妻が扱った無数にある事案の中で”もっとも邪悪で恐ろしかった事件”を題材にしていた)のスピンオフ・前日譚ホラー映画。監督はジェームズ・ワンからジョン・R・レオネッティに交代。この人「デッド・サイレンス」~「インシディアス:チャプター2」までのすべてのジェームズ・ワン監督作品で撮影監督をしてた人。

「死霊館」の劇中に登場するインパクト大のアナベル人形。厳重に封印、保管されなかなか登板機会に恵まれなかったアナベルちゃん。今作でやっと大暴れできると思ったら・・・。

良かったところは箇条書きで 
1.カルト信者が隣人宅を襲撃するとこ(嫌なもの目撃しちゃった感がよくでていた)
2.自宅にも侵入され襲われるのを長まわし 
3.地下室?での悪魔との遭遇~エレベーターと階段での攻防
4.たくさんあるびっくりポイント(ドアが閉まり子供おばけと大人おばけが入れ替わるイリュージョンびっくりなど)
5.悪魔の造形がかっこいい(インシディアスのダースモールよりこっち派)

おまけ.
赤ちゃんがぷくぷくしていてかわいい

悪かったところ
1.まずなにより主人公自身は結局なんもしないで解決する結末。こいつなんもしてない。テーマにかかわってくるのはわかるがここまでなんもしないのは流石に映画としてどうなんだ。夫にいたってはほぼ空気。
2.マンソン・ファミリーっぽいの出したり妊婦だしたり露骨に「ローズマリーの赤ちゃん」意識してるならもっとパラノイア的な恐怖のやりかたとかあっただろうに・・・。
3.また悪魔。恐怖とか不気味っていう感情は原因がわかったり正体がわかるととたんにコワくなくなるもの。「死霊館」のアナベル人形の不気味さを減退させやがって!!結局悪魔じゃねーか!!なんでも悪魔だな!!「インシディアス」でも似たような事やったんだからもっと工夫をしてくれよ・・・。
4.たいそう立派なテーマ。自己犠牲がなんたらとかそれ自体は立派だが、OPからEDまで何度も声高に言われても「あーそうですか」としか思わない。
5.わかっていた結末。解決はしないのはだいたいわかってた。だってみんな「死霊館」みてるし・・。

てなわけでこの「アナベル死霊館の人形」現在たくさんリリースされる米ホラーの平均ってな印象。Jホラー的な静かなコワさも多少ある一方で音響を駆使して全力でビビらせにくる。お部屋を暗くし、ヘッドホン大音量で視聴しよう!作った奴に殺意を覚えるくらいにはびっくりします。

*みなさんお気に入りのドアが閉まり大人と子供が入れ替わるびっくりショッカーシーンですが、元ネタは76年のイタリアンホラー「ザ・ショック」。これもワンショットで子供と大人が入れ替わってびっくりします。アナベルではコマ落としかCGを使ってると思いますがこっちは完全人力です。(CG等なにも使ってなかったらすいません)気になった方は予告などでも確認できるのでぜひ。