あきしげ

パージ:アナーキーのあきしげのレビュー・感想・評価

パージ:アナーキー(2014年製作の映画)
3.0
余計な荷物を抱えてしまったいい人。

良かった点。

・フランク・グリロの主人公的な扱い
・パージが施行される街を描いている
・イライラさせる登場人物が半減した

悪かった点。

・イライラさせる1号と2号の存在
・相変わらずの強引な設定と超展開

前作は個人的にクソ映画だと思っている。
とにかく、イライラさせる登場人物たち。
これがすべてを台無しにする元凶でした。

そのせいで本作はかなりハードルが下がった。
ほぼ期待しないで鑑賞したら意外に良かった。

前作が家という限られた空間での物語。
本作は街という広大なる空間での物語。
その違いは火を見るよりも明らかです。

全体的にサバイバル要素が高まっている。
それに連動して緊張感が相乗効果で上昇。
アイデア一発勝負から映画へと繰り上げ。

ハッキリ言って、本作が一作目でも構わない。
そっちの方がすべてにおいてメリットがある。
登場人物の行動心理はちゃんと説得力を持つ。
ストーリーも分かりやすくドラマもあります。
アイデアもきちんと活かしているのも大きい。
前作との繋がりはほとんどない独立した作品。

つまり、本作を一作目とすれば面白いシリーズになった。
だからこそ一作目のアレは非常にもったいないと感じる。

本作の主役と言えるフランク・グリロが良い。
パージの日に準備と復讐心を燃やした警察官。
本作では彼の物語を通じたパージに対する咎。

ただし、監督がどうしても入れたいイライラ人物。
これが本作でも登場しているが前作ほどじゃない。
1号は不動だが、2号はなぜか途中で交代します。
ある意味、シリーズの伝統芸とも言える登場人物。

三作目に繋げる伏線はバッチリです。
あとはどう仕上げるか気になります。
このまま順当に進化して欲しいです。
そうなれば三作目は良作になります。
あきしげ

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