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アイ・オリジンズのharuのレビュー・感想・評価

アイ・オリジンズ(2014年製作の映画)
4.0
瞳は、魂の窓。

瞳の研究をしているイアンは、7年前のハロウィンパーティーでソフィと運命的な出会いを果たす。無神論者のイアンとスピリチュアル系ソフィが繰り広げる議論。「前世はあるのか否か?」

「コンタクト」を観たときも感じましたが、科学者は基本神を信じないというスタンスでいながら、神が存在しない証拠を探している。主人公イアンも常日頃「神も仏もねぇ!」と発言してますが、ソフィとの出会いはわりとスピリチュアルな動きをしてました。(二人のラッキーナンバー11にセブンイレブンが入ってくるとは恐れ入ります)
目で見た映像と脳は繋がっていて、同じ虹彩パターンを持つ人間は記憶も共有してるのでは?という、科学的に前世の存在を立証しようとする話ですが、信じることで救われるなら良いじゃないという気がしました。そもそもAさんがBさんの生まれ変わりだとしても、Aさん=Bさんにはならないわけで、Aさんとして生きていればBさんとしての記憶が上書きされることもありそう。だけどBさんのカケラがほんのすこしでもAさんの中にあれば、Bさんは永遠に生き続けることになり、Bさんを知る人がいなくなったとき、カケラはすべて消滅する。
大切な人に残された人がその後も生きていくために必要なのは科学ではなく、説明できない何かなのかも知れません。

「アナザープラネット」に続き、本作も哲学的でロマンチック。個人的に大変お気に入りです。
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