菩薩

濡れた荒野を走れの菩薩のレビュー・感想・評価

濡れた荒野を走れ(1973年製作の映画)
4.0
脚本がアナーキー過ぎる。後半に向かうにつれどんどん破れかぶれになっていくが、一応自分達の組織を裏切ったが為に廃人化ならぬ狂人化したパイセンをどうにか正当防衛に見せかけてぶっ殺す、って言う筋は通ってるぽい。ベトナム戦争、アングラ劇団と時事性を取り込んだシナリオを鑑みると段々とあさま山荘事件の変奏の様にも思えてくる。権力を持った側に向けられる「かわいそう」、早川義夫風に言わせれば正義とはなんと不正義なんだろうって事か。にしても地井武男のニヒルな笑いがクソ渋い。
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