最初の方は、主人公は何で素性の知れない男を家に入れたのか？っていうのと、彼を家に置くことが何でそんなに問題視されるの？っていうのが疑問として浮かんでしまって、しばらくもやもや首をかしげながら観てました。
でも、だんだんこの作品の持ってる不思議な空気感に馴染んでくると、もうそんなことはどうでもよくなります(笑)
そして、一人一個ずつしかくれない缶のお菓子も気になります(笑)
一人でいると、どんどんマイルールが増えていき、いつの間にか自分で作ったそのルールに縛られている。
それを崩されると、最初こそイライラするものの、受け入れてみると、そのうち違う世界が見えてくる。
人生のある時点で立ち止まっていたフレッドの中の時間が、一歩、また一歩動き出す感じがとてもいい。
テオの素性が分かってからの流れも無理がない。
マッターホルン、そしてラスト、観始めた時のモヤモヤ感が嘘のようにジーンとさせられてしまいました。
セリフがなくても胸にくる。
これ、邦題でかなり損してると思うなぁ。
