スズキさん

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのスズキさんのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

妻を亡くしたんでクソ正直に生きてみた

エリート会社員の男がある日突然自動車事故に遭い妻を亡くしてしまう。
妻を亡くしたのに全く感情が動かないことに気がついたデイヴィスは、日常生活のあらゆるものに無感情になっていた事に気がつく。
意識的に世の中を見てみることにしてみたデイヴィスは、目に映るものに全て興味を持つようになる。
人のカバンの中には何が入っているのか?
冷蔵庫の中はどうなっているのか?
ライフルをぶっ放してみたい。
アンティークな古時計の構造はどうなっているのか?
トイレのドアの軋みはなぜ鳴るのか?
・・・etc
まるで赤ん坊や子どもが初めて見るものに興味を持って調べるかのようにデイヴィスは純粋に調べている。
しかし、側から見れば妻を亡くした夫が精神狂乱しているように見える。
義父義母との関係は冷え込んでいく・・・。

大人になるにつれて世の中についての知識が付いてきて、子供の時ほど日常で当たり前な事象に対して無関心になりがちである。
それが行き過ぎれば、自分の感情にも無関心となり周りの人間との距離感や感情すらも見失ってしまうのか。
デイヴィスも最終的に妻を愛していた事に気がつき、涙が溢れ出す。
どんなに大人になっても子どものように日常の事象に興味を向けるように意識しなければならないのだな。
スズキさん

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