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カリートの道のtamagoのレビュー・感想・評価

カリートの道(1993年製作の映画)
4.5
元麻薬王のカリートは、親友の弁護士のおかげで30年の刑期を5年で終えることができ、犯罪から足を洗い、元恋人のゲイルと寄りを戻してささやかな幸せを掴もうとするが…

大昔にスカーフェイスは観たので、ジャンルが同じだから、観たつもりになってたけど、初見でした…

足を洗うと言いながら、出所直後からトラブルに巻き込まれるけど、その場を切り抜ける様子から、カリートがどれだけ修羅場を潜り抜けてきたかがわかる演出が渋くてカッコ良すぎる。この時も含め、カメラワークも凝ってて楽しめました。オープニングタイトルから引き込まれましたが、やっぱりオープニングタイトルの良い作品にハズレなしです。

とにかくアル・パチーノさんの存在感が半端ない。黒皮のコートが渋過ぎると思う反面、ゲイルとのやり取りは、可愛いおじさんなところも見せたりして、ズルい。
自分の意思とは裏腹にどんどんどツボにハマっていくところは、因果応報を感じさせて、怒涛のクライマックスに突き進んで行く。ラストの銃撃戦からの展開は、涙無くしては観れませんでした。
エンドロールは、これぞ映画の醍醐味という仕掛けがあり、今まで観た中で最も美しくて切ないエンドロールでした。これを観るだけでもこの作品を観る価値はあると思います。

覗き見るようなシーンも結構あり、デ・パルマ節が感じられるところも良かったです。
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