真夜中

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分の真夜中のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

実験的な作品ですが、無駄をそぎ落とし練られた脚本とトム・ハーディの好演で最後まで退屈することがありませんでした。
カーライトや夜景、信号の反射光がフロントガラスに滲む映像の美しさ。そこに絡むムーディな音楽もクール。
この手の映画にありがちな犯罪の要素は一切なく、たったひとつに過ちにより人生の岐路に立たされた男の一夜の物語が電話による会話のみで描かれてゆきます。
画面には最初から最後までトムハしか映っていないにもかかわらず、電話の相手の様子が手に取るように伝わってくるのが凄い。
主人公は家族を裏切ったうえに、大事な仕事を放りだしたダメ野郎ですが、ダメ野郎なりに自分の父親のようにはなるまいと、男としての筋を通そうとする姿にはなかなか熱くさせられました。
真夜中

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