りゅうすけ

スパイ・レジェンドのりゅうすけのネタバレレビュー・内容・結末

スパイ・レジェンド(2014年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ピアーズ・ブロズナンといえば007のイメージですね。憧れを全部詰めるとジェームズ・ボンドになりますから彼はカッコ良かった。リモコンボンドカーを操るシーンではミサイルやらマキビシで追手を蹴散らしパンクも一瞬で直ってしまう場面で見せる笑顔が茶目っ気もあったりで楽しかった。そんな彼も70歳だそうでこちらも歳を取るわけですね。

強大な国家をバックに非合法も行使できる実力組織を有する諜報機関CIA、字面だけ見てもヤバいですよね。ヤバイところに首を突っ込み人脈と情報を取り込んでいくわけですから陰謀を企てたり金儲けを企んだり巧妙に出来てしまえる。現実は地味な仕事だよとの声も聞こえたりしますが何が本当なのか。

教え子である優秀な若いエージェント、メイソンにデヴェローは命を狙われることになるのだけどそこは上手のデヴェローがけむに巻き再びメイソンの前に現れます。なぜ現れ、どんな行動をするのかをギリギリの攻防の中で教えていくことになります。デヴェローは真相の追及と同時に最終試験までやってたんですね。それはメイソンの本質を見抜いていなければ為せない技というやつでしょうか。いったい彼は何を伝えたかったのか。

託された証拠映像とデヴェローの行動で真相を理解したメイソンはアイコンタクトも無しに事を決行するのだけど迷いのない臨機応変の実行能力は見応えあります。最後にメイソンに「助かったよ」と一言だけ声を掛けますが(もう教えることはない)と言っているように思えます。

「一線を越えたと思わないか」後半の会話の中でデヴェローが発した何気ない一言です。非合法が日常化して感覚が狂った者への死の宣告だったのでしょうね。いい映画でした。
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