ちろる

コングレス未来学会議のちろるのレビュー・感想・評価

コングレス未来学会議(2013年製作の映画)
3.6
イスラエルの鬼才アリ・フォルマン監督がスタニスワフ・レムのSF小説「泰平ヨンの未来学会議」を基に描いた本作は、実写とアニメーションを織り交ぜた異色作。
まずなんといっても女優ロビン・ライトが、40歳を迎えて女優としてのピークを過ぎようとしている女優ロビン・ライトとしての役柄を演じているのだが、
彼女が、俳優の絶頂期をスキャニングして永遠とそのスキャニングしたデータと契約するというビジネスの契約を持ちかけられる・・・。
前半は実写、そして中盤からはほとんどアニメーションなのだが、仮想空間を表現するアメリカンコミックのようなタッチのアニメーションはポップでサイケで見応えはあり。
ただ、前半に登場するアルを演じるハーヴェイ・カイテル の演技の長台詞の素晴らしさにピークが来てしまったものだから、長いアニメーション映像に飽きた頃にまた彼を求めてしまっていた私。
ストーリーはヴァーチャルビジネスから、アメリカとドラッグの闇の部分へと変化し、ラブストーリーも混ぜつつ親子の愛へと変化していくのだら観ているこちらも何に重きを置いていいのやらちょっと忙しいw
ハリウッドやショービジネスの闇の部分をもっと掘り下げてくれるのかと思いきや、わりとそこはポップにしてしまい、少し肩透かし。
テーマ、映像はかなりユニークなだけに少しもったいないなーと思ってしまった作品でした。
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