ゆーきゃん

あやつり糸の世界のゆーきゃんのレビュー・感想・評価

あやつり糸の世界(1973年製作の映画)
3.3
やっぱり映像がすごい、ファスビンダー
画面を観てるだけでおもしろい!
これでもかというくらい鏡を使って、引きを使って、それでもほとんど影も写り込まない。

人の考える「未来像」は、40年経ってもあまり変わっていないね。

いつか、ヒッチコックとブロンド美女たち、みたいな特集をどこかの映画館で組んでたけど、これもブロンド(美女)だらけ。西洋人が、黒人や黄色人種を見下すのもわかる気がしてしまう。だって美しいんだもの……。
もちろんどんな人種の人間にもそれぞれ違った外見上の魅力はあるけど、真っ白な肌、ブロンドの巻き毛、青い目、彫りの深い顔、長い手足。そりゃ綺麗ですわ~。

しかし「現実世界とされる世界」のフレッドはどこに行っちゃったのかな?

グロリアは、ジスキンスのマリオネットであるのが居心地良いと言ってたけど、わかるわかるその気持ち。

あと、別荘に突然訪ねてきたエヴァに対して、あれ、この子この場所知ってたんだ。くらいの違和感しかもてなかった。
映画やドラマだときちんと場所や時間を決めるくだりがなくても出会えてしまう展開ってよくあるから、その類いかなって思っちゃった。これってフィクション性がフィクションの滑らかな展開を妨げてるってこと、のような?