ついに文学作品へ進出するゾンビ。
良かった点。
・ゾンビ抜きでも楽しめる作品
・18世紀の豪奢な衣装や建物
・分かりやすい高慢さと偏見さ
悪かった点。
・ゾンビの意味がない
・ゾンビの良さがない
・ゾンビの扱いが残念
・ゾンビの設定が微妙
ジェーン・オースティンの小説が元ネタ。
セス・グレアム=スミスが大胆なる脚色。
有名な文学作品にもしもゾンビがいたら。
ぶっ飛んだ発想が大いに受けました。
普通に考えたら真逆の要素であろう。
18世紀のビクトリア朝にゾンビがいる。
あまりあるギャップが本作の魅力となる。
ただ、本作はジェーン・オースティンがベース。
それに従って物語が展開する制限が出てしまう。
強引にゾンビを入れているからムリが生じます。
途中からゾンビの設定がお荷物になっています。
やはり、原作を意識した展開にゾンビが浮いた。
そもそも本作にはゾンビ映画の良さがない。
グロテスクなカニバリズムは皆無と言える。
脳ミソを食べるシーンなんて一瞬の出来事。
感染する恐怖がまったく伝わってきません。
あとは人間が一番恐ろしいという点もない。
あくまで高慢と偏見を際立たせる。
これがあるせいでゾンビ映画として微妙。
ゾンビ映画として弱い印象を持つ。
やはり、ここは脚色をするべき。
原作を忠実にする必要性がない。
オマケのゾンビでは面白くない。
あとは5人姉妹である意味がない。
原作に忠実だから5人にしている。
でも、本作は3姉妹でも充分です。
あまりにも原作を意識したせいで余裕がない。
そこにゾンビという要素は強引すぎたと思う。
ゾンビ映画としては非常に微妙な作品。
文学映画としてもゾンビが邪魔な作品。
結局、この組み合わせはインパクトのみ。
ハッキリ言って、上手く融合していない。