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キャロルのTのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.3
音楽、雰囲気、表情、全てが脳裏に焼き付く

16mmフィルムの粗い映像が、50年代の世界を切なく描き出す。
ケイトブランシェットが纏う赤いコートが、雪景色に咲く一輪の薔薇のように美しい。
作品を覆う息苦しい冷たい空気感の中で、2人の情熱が静かに燃え上がる様に陶酔する。

肌を刺すような寒い日に、キャロルのサントラを聞くのが好き。
冬といえばキャロル。クラシックで、白いため息が漏れるような作品。

/わかるのはその人に惹かれるか惹かれないかだけ/
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