Mami

キャロルのMamiのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
3.4
1950年代、女性の生き方がまだ自由でなかった時代の女性同士の愛について。
しっとりと描かれるふたりの女性に感情移入して見入ってしまう深い映画だった。

ケイト・ブランシェット演じるキャロルの妖艶なこと。容姿・仕草の見た目はもちろん、謎めいてる感じとハスキーボイスがたまらない。
順調に仲を深めるテレーズとキャロルの視線や会話のときの息づかいやタバコを吸う仕草、身につけている物までがセクシーすぎる。

キャロルの本心はどこにあるのか?自分を偽って娘を選ぶのか?テレーズのことはただの現実逃避だったのか?結局頼るのはアビーなの?だんだんキャロルに腹が立ってくる。
終盤、妖艶さは影を潜め、狼狽しきった弱い女性になっていくケイト・ブランシェットの演技がすごい!

最後、テレーズは強くなって美しくなった。キャロルは弱いまま。冒頭のシーンに戻ってその対比をうまく表現していて印象的だった。

だからこそ、ラストはあれでいいの??それが愛ってことなのかな。
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