おそばマニア

キングスマンのおそばマニアのネタバレレビュー・内容・結末

キングスマン(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

カーチェイスでバックするシーンがよかった。

なんというか、このストーリーにマジレスしづらいというか、そういう、リアクションに困る感じも含めて、ブリティッシュジョークだなあという印象です。

コリン・ファース主演という時点で予感がしてたんだけど、やはり今作もやおいおじさんとして活躍している。そして劇中で「氏より育ち」と繰り返していて、これはもちろん背景になってるのはイギリスの階級社会だけど、やおいおじさんということを踏まえるともう少し別な見方がありそうな気もします。

話のはじめ、ガラハッド(コリン・ファース)が、憎からぬ間柄だった同僚のランスロットを失う。で、そのジュニア(主人公のエグジー)に連絡先を渡すんだけど、この時点で、もはやパパ確定、肛門紳士育成ゲースタート!みたいな……なんでそう思うかというと、ラストに「俗物」のエグジーが王女の肛門を押し戴く下克上エンドがあって、そこから逆算した結果です。「肛門を目指してがんばれば階級なんて乗り越えられるよ!」みたいな………………なにこの話。

敵役のヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)は人口増加に反対で、少ない人間たちでよろしくやっていこうという立場です。そして、ちょっとしたシーンなのですが、ヴァレンタインが、階段を上がろうとする部下のガゼル(ソフィア・ブテラ)の尻をすっと撫でるシーンがあります。さりげない芝居ですが、見逃すひとはいないでしょう。もはや余計なことは書きませんが、要するに彼も「紳士」であり、基本的な方向性としては、キングスマン側とヴァレンタイン側が同じ穴……のムジナ…………というか…………

こうして思い返すと、最初のカーチェイスで車がバックするシーンですら、なんだか…………

とにかく、そういう視点でみると発見がとても多い映画です。