さききち

ヘイトフル・エイトのさききちのレビュー・感想・評価

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)
3.7
「イカれたダンスだったな」

劇場公開時ぶりの鑑賞。
立川シネマシティ タランティーノ/ロドリゲス【極上音響】映画祭にて。

前半は『デス・プルーフ』もとい、タランティーノお得意の会話劇で淡々と。とは言え、本作が前作までと違うのは、ウルトラ・パナビジョン70で撮影された映像たち。一面の雪、優しい自然光、フレア。冷たく無機質で無骨で重たい景色と空気の中に時折入り込む柔らかさ。ジェニファー・ジェイソン・リー演じるデイジーは賞金首のサイコ野郎だが、愛らしい表情や時折差し込まれる柔らかで温かい背景(照明)で狂人な彼女の虜になる。

また、お馴染みの章立てや時系列演出、中盤からの転調、ひりつく密室劇、サミュエルおじさま演じるウォーレンの洞察力にアドレナリンドバドバ。

エクソシスト2 リーガンのテーマからも連想されるが、吐血場面は血吐きすぎ、文字通りの出血大サービスすぎて毎度超笑っちゃう。コントやんあんなん。悪ノリ人形劇、『チーム・アメリカ』のゲ●シーンみたい。笑

ちなみに…後半、カート・ラッセルがギターを壊すシーン。素で驚くJJリーがめちゃくちゃ可愛い。有名な話だが、カート・ラッセルがアンティークのギターと知らずにぶち壊したことに肝を冷やしている瞬間が捉えられているのだ、、

正直、タランティーノは『イングロリアス・バスターズ』までが好きだったんだけど、今回観直して痺れた、、

そしてやはり映画館で観るタランティーノ作品は格別!立川では今後『ジャンゴ』『パルプ・フィクション』『デス・プルーフ』を上映するみたい!どれもBlu-ray持ってるけど、全部観に行きたいなー!

〜余談〜
今日は久々に映画館で3本ハシゴ。
1本目は『ボヘミアン・ラプソディ』ライブスタイル上映(チケット即完の回!最高の上映だったのでレビューに追記!)、
2本目が本作、
3本目が『ミスター・ガラス』
こんな映画館に篭れたのは久しぶりだな〜
幸せだった。
さききち

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