コマミー

ヘイトフル・エイトのコマミーのレビュー・感想・評価

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)
4.4
【誰が嘘か】

※クエンティン・タランティーノの作品を巡る旅⑥(「イングロリアス・バスターズ」、「ジャンゴ繋がれざる者」は、最新作が公開される週に、鑑賞,レビューします。)




タランティーノが「ジャンゴ繋がれざる者」の後に発表したのは、サスペンスだった。しかも"密室"もので、"西部劇"の要素を兼ね備えてる。[南北戦争時代]の物語で、このようなものは初めてだが。
醜いほどの人種偏見が多い本作だが、そこが肝心ではない。

 これは、いわゆる"ロシアン・ルーレット"のような作品であるということだ。

誰が本当の事を言っていて、誰が"グル"なのか?何が"目的"なのか?を、密室内で行っているこのようなシーンは、「遊星からの物体X」を思い浮かべる。これ自体がまさに"新感覚"である。
最初は「ワイルド・パンチ」のような作品を思い浮かべてたし、まさかこんな迷信するとは思わなかった。

やはり中身は、まさに西部劇版「遊星からの物体X」だった。ドミノ倒しのように、"騙され"、"倒れていく"。まさに、[モンスター映画さながら]の、ミステリー作品である。


終始、「レザ・ボア・ドッグス」よりも、緊張感に溢れた、新感覚のタランティーノ映画なのでした。
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