ユースケ

ゴジラ キング・オブ・モンスターズのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

クロード・ドビュッシーの【月の光】と怪獣のキメ画をシンクロさせた予告編で私の心を鷲掴みにした本作は、伊福部昭の音楽をバックにいろとりどりのビームが飛び交うド派手な怪獣プロレスがひたすら続く【東宝チャンピオンまつり】な一本!
ギャレゴジよりグレードアップした放射熱線のチャージ描写とギャレゴジでは役立たずだった芹沢猪四郎博士(渡辺謙)による初代ゴジラの反核のメッセージをぶち壊す闘魂注入によって登場するバーニングゴジラに貴方の中の中二病が目を覚ます…はず!

確かに、カイル・チャンドラー(父親)、ヴェラ・ファーミガ(母親)、ミリー・ボビー・ブラウン(娘)による怪獣によって崩壊した家族の再生の物語は怪獣プロレスのリング移動の手段でしかなかったと思いますが、かつて太古の地上を支配していた怪獣たちが長き眠りから目覚め、再び地上の覇権をめぐって殺し合うという旧支配者を怪獣に置き換えただけのクトゥルフ神話っぷりにラヴクラフィアンの私はニヤニヤしっぱなし!ゴジラが棲家にしていた海底に沈んだ都市はルルイエっぽいからゴジラはクトゥルフなのかなと勝手に盛り上がってしまいました!

【ゴジラ】シリーズを通して鑑賞していると気持ちがだんだん優しくなって、こんなクオリティでゴジラを作ってくれた事への感謝でいっぱいで文句を言う気にはなれませんが、強いて言えば、17体の怪獣をちょろっとでもいいから全体描いて欲しかったし、芹沢猪四郎博士以外の人間も名前を覚えるくらいにはキャラを立てて欲しかったし、いくら人間と自然の共生がテーマだとしてもエンドクレジット(なんとカイル・クーパーが担当)で描かれる怪獣が出現して良い事尽くめはやめて欲しかったです!ラドンもそうだそうだと言っている事でしょう!

ちなみに、チャン・ツィイーが双子になって、小美人扱いなった事が気に入った方は、渡辺謙と共演した【SAYURI】を鑑賞して更にテンションを上げましょう。

2019年6月2日 二回目の鑑賞
IMAX童貞を卒業!ラドンの小者っぷりとオー・マイ・ゴジラと壁画にカタカナで書かれたゴジラの文字を確認!ギドラとゲリラを間違うとブチ切れるチャン・ツィイーがプリチーでしたが、怪獣によって息子を亡くした母親がエコテロリストになる展開と害があったりなかったり都合の良過ぎる放射能描写はどう頑張っても飲み込めませんでした…