3か4回目の鑑賞。こんなに面白かったっけ！？人間ドラマは比較的最小限かつ、喪失による狂気・家族愛を起点とした怪獣の解放/追跡に重きを置いているため、脱線せず主体の怪獣に常に寄りかかった作りになっていて超シンプル。イカれたヴェラ・ファーミガとマトモなカイル・チャンドラーによる両極端で歪なバランスも面白い。
怪獣描写に至ってはやっぱりMVで1番好み。怪獣は地球の免疫システムであり、破壊により再生させるという突飛で超自然的なアプローチ、に対して説得力を大いに持たせる描写。逆光、吹雪、雷鳴、豪雨、霧などをバックにした引きの画、足元や建物内を経由したアングルなど、スケール感をビンビンに感じさせるキメ画の連発で超楽しいし、その自然由来の美しさには神々しさすら感じられる。に加えての、どんどん高揚感を高めてくる緩急の効いたアクションシーケンス(特にボストン戦の伊福部劇伴をバックにしたゴジラ参戦・復活は何度観ても色褪せない)。最高です。ウィンガードの等身大に解釈された怪獣描写も良いが、やっぱりこの頃のスケールのデカさが1番良かったなあとしみじみ思いました。
