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君が生きた証のnaoズfirmのレビュー・感想・評価

君が生きた証(2014年製作の映画)
3.8

希望🎬

ストーリーは銃乱射事件で息子を亡くし悲しみに暮れる主人公が息子が残したモノを糧に少しずつ前を向く姿を描いた作品でした。作品は前後半で180度真逆の立場・目線で構成され、現実という壁に踠き苦しみながらも懸命に生きる姿を描いていました。アメリカでは年間約600件の銃乱射事件が発生おり、数千人の人が命を落としています。銃規制が進まない理由としてはアメリカの文化・アイデンティティ・政治など様々な事情が複雑に絡み合っている為です。今作はそんなアメリカ社会を風刺する意味を持っています。両親にとって息子が被害者・加害者という立場は関係なく、大切なひとりの子供だという事です。もしも自分の子供が事件の加害者という立場だったら、一生犯罪者という十字架を背負って生きなければならない現実と受け入れたくない現実に押し潰されると思いました。一番辛いのは被害者である事は揺るがない事実です。加害者を決して美化してはいけませんが、加害者の周りの人間も傷を負っているという事を私たちは忘れてはいけません。また息子が加害者である事、息子が残した歌が父親・一人の若者の心を掴んだという事も忘れてはいけません。
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