Morohashi

君が生きた証のMorohashiのレビュー・感想・評価

君が生きた証(2014年製作の映画)
5.0
君が生きた証
当初は「大学の銃乱射で亡くなった息子の意志を引き継ぎ、音楽を父が奏でる」という認識だったので、なんて美しいんだろうというのが第一印象。
やつれ気味に見えた父親が、だんだんと生き生きとしてくる様子を見るのが、見ている側もとてもわくわくしてくるような映画だった。しかも、音楽もとてもいい。

ところが、セレーナ・ゴメスが登場して文句を言うあたりから雲行きが怪しくなる。

そこは私も思っていたところで、なんで素直に「息子が作った歌を、父である私が歌ってます」と早々に公表しないんだろうか、と疑問だった。
同情を誘いたくないから?言うタイミングを逸してしまった?とかいろいろと考えを巡らせていたのだけれど、
結構「まさか」の事実がここで示唆される。


これは、わざと言ってなかったことなんだろうなぁ。
観客も一緒にこの問題を考える仕組みになっている。
こうして見ると、ケイトの指摘もごもっとも。バンドのメンバーが戸惑うのもわかる。

日本だったら、もっと悲惨だろうなと思う。もっと陰湿な嫌がらせをされそう。
ネットみたいな、匿名のところで火が着いて、活動に影響が出てきそう。(流浪の月)
アメリカは、そういう陰湿さはないんだろうか…?映画で描かれていないだけで、アメリカさんも大変なんだろうか。
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