ゆず

ある神父の希望と絶望の7日間のゆずのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アイルランドの田舎町、小さな教会の神父ジェームズ。ある日、告解に来た男がジェームズに言う。幼少期、5年に渡り司祭から性的虐待を受けた。悪い司祭を殺してもニュースにもならないが、善良な司祭を殺せば世間に激震が走るだろうと。そして彼は1週間後にお前を殺すと予告し去っていく…。

「ある神父の希望と絶望の7日間」というタイトルで動画配信されてたので、ブレンダン・グリーソンとクリス・オダウド目当てに~。GooglePlayで何故かコメディに分類されてた…ぶ、ブラックコメディってこと?あと何だこの長い邦題は。原題のままでよかったんじゃなかろうか…

「7才の時に精液の味を知った」という衝撃的な一言から始まる。罪を犯さず潔白だからこそお前を殺す。そんなスタートなので、美しい風景や音楽の中、最初から最後までずっと重たい雰囲気…。主人公が神父さまだし、もっとこう…小さな町でそこそこ慕われながら地道に人助け、ってな感じなのかと思ってたら、「善良な司祭」という位置づけではあるのに、町民が皆ものすごく感じ悪い!!びっくりだよ!!

司祭による性的虐待に始まり、薄れゆく信仰心やカトリックへの批判的な内容も多くて衝撃を受けた。日本はともかく海外って信仰心強いイメージばっかりだから。
信仰心の揺らぎというより、頼るべきものへの不信感からくる八つ当たりというか。信じ切れないから悩みを打ち明けられず、救いの手を差し伸べられても敵意で返してしまう。しかしお前ら教会や神父を何だと思ってるの?暴力にも色んな種類があるのだな…もうほんとめちゃくちゃ感じ悪い。気が滅入る。でも面白かった。罪より美徳の話をしよう。一番の美徳は人を赦すこと。終わり方も凄く良かったな…重たいけど…。しかしわんこは一体誰が…(´・ω・`)

なにげに「○○に出てた人だー」っていう見覚えのある俳優さんだらけだったのもうれしかった。息子のドーナル・グリーソンも家族出演。監督の名前見て、マーティン・マクドナーと関係あったりしてねー!と調べたら兄弟だった。マジか。今後チェックしよう…。
ゆず

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