ゴミ山を楽しそうに走る少年達のジャケ絵がずっと気になっていたので、
Amazon primeでレンタル鑑賞しました。
ブラジル、リオデジャネイロのスラム街にあるゴミ山で、
財布を拾った事がキッカケで少年達3人とそれに関わった人達が、
ある大きな事件に巻き込まれて行くお話しです。
『もしこのビデオを観ているのなら、
僕は多分殺されている…。』
まだ幼さが残る少年ラファエロがビデオから語りかける鮮烈な映像がいきなり差し込まれるところから始まります。
日々ゴミ山で目ぼしいゴミを拾いながら生活費を稼ぐ少年達。
いつもの様にゴミ集めをしていると、ラファエロはふと何かを見つけ、ポケットへ隠す様にそそくさとしまいます。
それは男性用の皮財布で、
中にはお金だけでは無く、娘と父親らしき写真や、動物が描かれた絵や、鍵などが入っていました。
ゴミ山仲間で仲の良いガルドにだけ、
それをそっと打ち明けるラファエロ。
ある日、警察から
"財布を見つけた者には報酬を出す、見つけたら必ず報告する様に"
と宣告されます。
その時、勘の鋭い刑事のフェデリコに名前を聞かれ、親友のガルドはつい名前を答えてしまいます。
ラファエロは
"警察は信用出来ない、きっと何か裏がある"
と疑って掛かり、
財布の謎を解く為、頭の切れる少年ラットを加えた3人で手掛かりを探しながら謎を解いて行きます。
執拗に財布の行方を追って来るフェデリコ率いる悪徳警官達の目を掻い潜りながら、
ジュリアード神父や外国人講師のオリビアの力を借り、
財布の中に隠された巨悪な犯罪の謎を3人は解いて行くのでした…。
久しぶりに面白いミステリーサスペンスな映画を観た気がしました。
度々差し込まれるビデオレター的なメッセージに先ず興味を惹かれ、
ガルドの行動力、要領の良いラットの起点、ラファエロの慎重さと頭脳を併せた少年3人組vs悪徳警官軍団、
子供と大人のせめぎ合い、頭脳合戦がスリリングでドキドキします。
聖書を使った謎解きもワクワクポイントでした😁
少年達にとっては日常の出来事の延長線で起きた事。
(ゴミ山の中の宝物、生活の一端、興味)
大人達にとっては生死を分ける程に重要な巨悪の証明が詰まった財布。
この対比がブラジルの貧困問題や犯罪等を切実に表していて興味深い観せ方だなと思いました。
ゴミ山に生きる少年達の逞しい姿に、
生命力の強さを感じるのと同時に、
貧困や犯罪が少しでも減る事を願わざるを得ませんでした。