くりふ

オール・チアリーダーズ・ダイのくりふのレビュー・感想・評価

3.5
【ビッチよりウィッチ】

これは『未体験ゾーンの映画たち 2015』で上映されたものですね。単純にチアリーダーが殺されまくるスラッシャーだと思っていたら、監督がラッキー・マッキーだそうで。こりゃ一味違うかも、と借りてみました。

スクールカーストの頂点、ジョックとクイーン・ビーの間にギークが忍び込み、タイトル通り最悪の結果を引き起こすが、漁夫の利でゴスが頂点に立ってしまう。しかーし…というお話し。

王道な品揃えでも王道には語らず、どっちかいうと隙間商売。そんなズレを楽しめるかが分かれ目かと。私には、スプラッタよりスラップスティックが強い感覚が楽しかった。つい苦笑してしまうおマヌケさ。

ただ、ジョックとクイーン・ビーへの視線がわりに冷ややかで。ジョックなんて絶対悪だもんね。こんな映画撮ってるくらいだから、監督はスクールカーストでは暗い過去持っているのでしょうが、もう少し優しく見つめた方が、映画としては膨らんだと思います。

お話の運びはメチャクチャで説得力も極薄。だから物語そのものより、トンデモ事件を受けたお姉ちゃんたちの、おバカふしぎなリアクションを楽しむのが本作の肝でしょう。

タイトルの事件は中盤辺りで済んでしまいますが、そこからソッチに持っていくか!という意外性はありましたね、苦笑に楽しい!

お姉ちゃんたち、美人度は並。エロ度ではおっぱい指数は低く、寺沢武一アングルな尻がすこし目立つ程度。でもこの方向性ならさほど不満もなく。

ギークがチアリーダーに変わる女変化がよかったですが、ゴス娘の魔的な変貌ぶりはそれよりすごかった。

たしかに一味、違いました。レンタルで頭トウフにしてみる分には充分、楽しめましたよ。

<2015.3.17記>
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